認知症の人の探し物に振り回されないためには説得より納得を目指すこと

不穏な家族

認知症になると、自分で片付けたのを忘れ、
片付けた場所がわからなくなり、
「〇〇がない!」と言うことがあります。

また、人によっては、
モノがない=誰かに盗られた、というような
モノとられ妄想と呼ばれる症状が
でる人もいます。


〇〇がなくなったと家中ひっくり返して探す。

泥棒がいると騒ぐ。

いつも、「〇〇がない」と探している。

家の中の話だけでも大変なのに、
通帳やカードをなくすと、
銀行などに手続きに行かなくてはいけません。
これが何度も続くと辛いですよね。


お財布がなくなって、
泥棒と疑われるのも
嫌ですよね。


でもその時に、
本やネットで書いてある
やり方やテクニックを実行しても
なかなかうまくいかないのが
現状だと思います。

介護者からしたら、
自分で片付けたのに、
なくして、騒いで
困っちゃう。

毎回毎回探すのにも疲れちゃった。

そう思うこともあるでしょう。


探して、見つかればいいですが、大抵
見つからないようなところに片付けるので、

いくら探しても見つからない、
見つからないのに何度も言う
こういったことも
あるかと思います。

こういったことがあるとついつい、
「お母さんが自分でなくしたんだから
しょうがないでしょ」
「何度探しても、なかったでしょ」
「だから預けようっていったでしょ」
このように、事実や正論を言って
説得したくなります。

しかし、このように言っても、
多くの場合、余計怒るだけで、解決しません。

また、場合によっては、
解決しないどころではなく、
「そんなことを言うなんて
あなたが盗ったんでしょ」と
濡れ衣を着せられて犯人扱いされる可能性も
出てきます。

では、このような時、どのようにしたら
症状に振り回されることなく、
できるだけ円満に解決できるのか、
その方法についてお伝えします。

認知症の人は、自分で片付けたことを憶えていない!だから探せない

健常であれば、
お財布などが見当たらないと、
自分でどこかに片付けたと考えます。
なぜなら、どこに片付けたっけ?と考えれば
少なからず記憶がよみがえるからです。

しかし、認知症になり、記憶障害があると
自分で片付けたという体験自体を
忘れてしまいます。

例えるなら、他人が片付けたようなものです。

他人が勝手に片付けて、
その片付けた人がどこかに行ってしまったら、
探すのは難しいですよね。
それと同じようなものです。

このようにして、認知症の人は
自分でモノを片付けて
片付けた場所がわからず、
探し回るのです。

すぐ見つかるようなところに
片付けるのならいいのですが、
大抵は、見つけることが困難です。

なぜなら、大事なものだから片付け、
なくなるたびに奥の方に片付けるからです。

大事だから片付ける

見つけられない

騒いで、みんなで探す

見つける

大事なものだから、なくなったら大変と
奥にしまう
(一度なくしたので厳重に)

見つけられない

こういった悪循環に陥り、
最終的には誰にも見つけられなくなります。

説得より納得できる働きかけを

もちろん、なくさないように、
GPSキーホルダーなどを
つけるのは有効ですが、
GPSをつけたモノがなくなるとは限りません。

もし、探しても見つからないようなときは、
「あなたが奥に片付けたからなくなった」
などといった事実や正論を突きつけて
相手を説得するのではなく、
感情を理解し、困りごとを解決し、
納得できるような声掛けや働きかけを
しましょう。

例えば、お財布がなくなったと
探し回っているとします。

その時の気持ちは

●泥棒が近くにいるから怖い
●欲しいものが手に入らなくなるから困る
●生活ができないかもという不安
●子供にお金を残せなくて困る

このように人それぞれ、
様々な感情があるでしょう。

その持っている感情を知り、
パソコンでそれらしく
被害届や貸金庫の証書を作ったり、
お金の心配はしなくていいよと
安心させるとか、
その人の認識にあわせて
相手が納得できるようなケアをします。

認知症の人の感情を知り解決していく

こういった場合、
うそをつくなんて!と怒る人がいるのですが、
事実や正論では何も解決しません。


認知症になり、認識が変化していれば、
いくらあなたが正しいことを言っても、
あなたの言っていることが間違えている、
うそをつかれていると思われてしまいます。

事実や正論が意味を持つのは、
記憶や理解、判断などの認知機能が
正常に機能している時だけです。

脳が正常に機能していれば、
納得できないことがあっても、
これまでの記憶から判断し、
自分が間違えていると考えれば、
正しいと思われるほうを選択することが
できます。

しかし、認知症になると、
記憶力や判断力、理解力などの
認知機能が低下したり、障害されたりします。

しかしその障害を自覚することが
難しくなっています。

また、理路整然と考えることが難しくなり、
理論では納得できなくなります。

それだけではなく、
理解力などが低下しているので、
よくわからないことを言われると感じ、
混乱してしまうのです。

ですから、介護者が一方的に
「誰もとっていない」
「自分で片づけた」などといった
事実や正論をぶつけても、
本人にとっては真実ではないので、
混乱するだけです。

事実は1つだけですが、
真実は人の数だけあります。

本人にとっての真実は、
「モノがなくなった」ということです。

そして、その真実により、
困ったり、怒ったり、
不安を感じたりしているのです。

その困ったなどの感情が、
認知症の人の症状につながっています。

だから
モノがなくなったといって怒っている場合、
その怒る感情の裏にはなにがあるのか、
困った?不安?恐怖?
これらの感情を解決し
本人が納得するような
声掛けやケアをすれば、
表面に出ている怒りという感情が
落ち着いてくるのです。

納得すれば気持ちが落ち着く

片付けたのは介護者ではないので、
探すのも限界があります。

介護者のせいでもなく、
どうにもならないことを
解決しなくてはいけないと思うからこそ、
モノをなくすとか、モノとられ妄想といった
症状に振り回されると感じるのです。


「〇〇がなくなった」と何度も言われるのは
(認知症なので)しょうがありませんが、
その時に、相手の感情を知れば、
納得できる答えを出せるでしょう。

納得して、認知症の人の気持ちが落ち着けば、
症状に振り回されることもありません。

そうすれば、あなたも認知症の人も、
困らないし、不安を感じることはないし、
安心して生活することが
できるようになります。

認知症でモノをなくして困っていたり、
モノとられ妄想がある人には
このように対応しましょう。

もし、自分が認知症になって、
モノをなくして困ったり、
モノとられ妄想がでたら、
このように対応してもらいましょう。

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認知症・認知症のケアについて
しっかりお伝えしていきます。

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