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認知症の人が腐りかけた食材を使って料理をしてしまうときの対処法とその考え方

腐った食材

最近認知症のお母さんの作る料理のにおいや味がおかしい。

どうも腐りかけとか、腐っている食材を使っているようなにおいと味がする。

「これ腐ってない?臭わない?」と聞いても「そう?大丈夫だと思うけど?私には臭わないわよ」と返ってくる。

「料理する前に、食材が腐ってないかチェックしてね」と注意しても、同じことの繰り返し。

せっかく作ってくれたから捨てるのも気が引けるし、かといって食べることもできない。どうしたらいいのだろう?

このように、腐ったものが食卓にでてくるけど、どうしたらいいのでしょう?という質問をいただくことがあります。

家族の為と思って食事を作ってくれるのはありがたいですが、腐ったものは食べられないですし、無理して食べて食中毒になったら大変です。

このような時、においを指摘したり、食べなかったり、捨ててしまったりすると、作った本人は食材が腐っているとは思っていませんし、(だから調理するわけですよね。腐っているとわかっている食材で調理する人はいないでしょう。)食事を食べたくないから文句を言っているなどと思われてしまい、お互いに嫌な気分になってしまったり、ひいては関係性が悪くなってしまうこともあるでしょう。

そうならないためにも、腐りかけた食材を使って料理をしてしまうときの対処法とその考え方についてお伝えします。

認知症になるとにおいに鈍感になる?!

まず、なぜ腐ったものを使ってしまうのでしょうか?

私たちは、腐ったものを使わないようにするために、賞味期限や消費期限確認をしたり、実際においをかいで腐っていないかどうかを確認します。

賞味期限を少しくらい過ぎていても、においをかいで大丈夫そうと判断したら、料理に使うこともあります。

賞味期限などの日付の情報+臭いや見た目で食材が使えるかどうか判断します。

認知症になるとこの日付の情報があいまいになったり、においを判別することが難しくなります。

例えば厚揚げを買ってきて冷蔵庫に入れるとしましょう。

冷蔵庫を開けるたびに同じところに厚揚げがあれば、いつ買ってきて冷蔵庫にいれたのか、そこから何日経っているのか、厚揚げの賞味期限はどのくらいかなどの記憶から、もうそろそろ腐るかもと予測することができます。

ところが認知症になっていつ買ってきたかを忘れる、毎日の積み重ねを覚えていなければ、予測はできません。

だから賞味期限が切れて腐りかけた食材が冷蔵庫に入っていたりするのです。

そしてそれと気付かず料理してしまう。

その時に、カレンダーと賞味期限を見比べて気づけばいいのですが、見当識障害などがあれば気づくのが難しいでしょう。

また、食材のにおいから判断できればいいのですがアルツハイマー型認知症やレビー小体型認知症だと、嗅覚障害が出てくることがあります。

最初に「におい」の元になる物質が鼻から吸い込まれ、鼻の奥にある「嗅細胞」にくっつきます。この刺激が電気信号に変換され、「嗅神経」を伝わり、脳内の思考、記憶、感情などを司る様々な部位に伝わり、複雑な情報処理が瞬時に行われた結果、「いい香り」、「くさい」などと感じます。

このにおい情報の伝達、処理回路のどこか一ヶ所でも異常が生じると、嗅覚障害をきたします。例えば鼻水により嗅細胞ににおい物質がつきにくくなる風邪、慢性副鼻腔炎や花粉症などのアレルギー性鼻炎。また、嗅神経嗅神経自体の自体の障害やにおいに関係する大脳の様々な部位が障害される外傷(脳挫傷)、脳卒中、脳腫瘍、そしてアルツハイマー型認知症などです。

認知症の原因のうち、日本人に一番多いのがアルツハイマー型認知症です。病気の初期に短期記憶(ついさっきの記憶)を司る脳の「海馬」という場所が損傷するため、「物忘れ」が初期症状とされますが、実は海馬の周りの嗅覚に関わる部位に先に損傷が起こり、記憶障害の何年も前から嗅覚障害を生じていることが多いのです。そして多くの方は嗅覚障害を自覚していません。

嗅覚障害と認知症 – ろうさいニュース -新潟労災病院-

においの情報は、鼻から脳の嗅球と呼ばれる場所に運ばれ、その後、嗅内皮質などに伝達されます。嗅内皮質は、記憶と関連する海馬と神経線維で結ばれています。アルツハイマー型認知症の病理病変は、嗅内皮質に最も早期に出現します。
アルツハイマー型認知症の方では、高い頻度で嗅覚低下を認めます。嗅覚には、何のにおいかを嗅ぎ分ける識別能と、においに気づく検知能があります。アルツハイマー型認知症では識別能が最初に障害されます。レビー小体型認知症では、嗅覚低下の頻度がアルツハイマー型認知症よりも高く、概して早期から高度な嗅覚低下がみられます。
嗅覚障害はMCI(軽度認知障害)の段階から認められ、認知症の初期症状となることがあります。

においと認知症/クリニックブログ

このようにアルツハイマー型認知症やレビー小体型認知症だと、腐ったものを臭いで判別することが難しくなる場合があるのです。

また、嗅覚障害があるという自覚がないので、においの異常を指摘されてもわからないですし、かえって関係が悪くなる原因ともなるのです。

腐りかけた食材を使って料理をしてしまうときの対処法とその考え方

腐った食材で料理しないでと言っても無駄です。なぜなら、腐ったものを使っているという自覚がないからです。

これは記憶障害や見当識障害、嗅覚障害によるものですが、これらの障害は病気によるものなので改善することは難しいです。

ですから違う方向からアプローチしましょう。

腐ったものを食べないようにするためには介助者が食事をつくる腐った料理は捨てるなどの方法がありますが、一番いいのは、腐ったもので料理をしないように工夫をすることです。

●介助者が食事を作る

記憶や嗅覚に問題がない人が料理すれば、腐ったものは食卓に上がりません。

母親が納得できる理由をつけて母親以外の人が食事を作るようにしましょう。

この場合、気を付けなくてはいけないのは、母親が自分で腐ったものを使って食事を作って食べてしまう可能性があること、母親の役割が一つなくなってしまうことです。

●腐ったもので作った食事は捨てる。

腐ったものは食べられないので、必然的に捨てることになります。これはしょうがないですよね。

本人に隠れて捨てることもあるでしょう。

このように隠れて捨てるなどが頻繁にあると、相手は何となく気づきます。続けば気まずくなる可能性もあります。ですから捨てるのは仕方ありませんが、上手に捨てましょう。

誰だって自分がつくった料理を食べずに捨てていると思えば嫌な気分になるもの。しかも自分ではにおいに気付かないため、なぜ捨てられるのかの理由がわかりません

捨てる理由を説明してもその理由は忘れて嫌な感情だけが残ってしまう可能性があります。

腐ったもので作らないように工夫する。

根本的に解決したいなら、腐ったものを作らないように工夫することが一番です。

母親ができることは母親がやり、できなくなったことを介助しましょう。

この場合のできなくなった事とは「食材の新鮮さがわからない」なので、そこを介助します。

冷蔵庫を定期的にチェックして、賞味期限、消費期限が切れたものを使わないようにあなたがチェックします。

食材の管理を介助者が行いましょう。

認知症の程度によりますが、冷蔵庫の中を把握していないのであれば、賞味期限の切れたものは捨てていく。

それか賞味期限が切れそうなものはその前に使ってしまいましょう。

ようは腐る前や腐った食材を料理する前対処するということです。

あなたが料理するのもいいですし、その食材を使った料理を母親にリクエストするのもいいでしょう。

一緒に料理を作るのもいいですね。

まとめ

誰だって、自分の作ったものを捨てられたり文句を言われたら気分が悪くなります。しかも理由は自分でわからない。関係性が悪くなり、被害妄想などにつながることもあります。

そうならないためには、料理する前の段階で介助をしましょう。食材の管理ができなくなっているのなら、介護者が管理をして、問題なく料理をしてもらいましょう。そのおぜん立てをしましょう。

料理をする前の食材を処分するのなら、料理を捨てられるより気分を害さないですし、捨てる方もあまり罪悪感を持たなくてすみます。

食材の管理を兼ねて、一緒に料理を作るのもいいでしょう。意外と楽しい時間が過ごせるかもしれません。

このようにすればお母さんは食事作りを続けることができます。家族の役に立っているという感情を持っていることができます。

もちろんこのようなことは毎日難しいかもしれません。

時には食材を管理できなくて料理を捨てることもあるでしょうし、忙しければ介護者がつくってもいいのです。

「できる時にできるだけ」の気持ちで介護をのりきっていきましょう。

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