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認知症の人が食事を途中でやめてしまう場合の原因と対処法<集中力編>

集中できない

認知症の家族が食事を落ち着いて食事ができず、全部食べない。

うろうろしたり、きょろきょろして、食事を途中でやめてしまう。

どうしたらいいでしょう?と相談されることがあります。

食べる量が足りていれば食事を途中でやめても心配ないのですが、あまり極端に食事量が少ないとか、食べる量が少なくてやせてきたとなると、体の調子が悪いのかな?とか栄養が足りなくなるのでは?と心配になりますよね。

この記事では、食事を途中でやめてしまう場合の原因と対処法についてお伝えします。

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鍵を握るのは集中力

どんな行為をするときも同じですが、食事をするときは食事に集中する必要があります。

健康であれば、テレビがついている中で食事をしていても、周りがガヤガヤしたレストランで食事をしていても、食事に集中することができます。

ところが認知症になり、認知機能が障害されると、1つのことに集中することが難しくなります。

テレビやラジオ、周りの風景・喧騒など視覚的、聴覚的に情報が多いとそちらに気を取られてしまい、食事が進みません。

そちらが気になって食事どころではなくなり、テレビに気を取られたり、テレビのほうに行ってみたり、窓の方に行ってみたり、外の景色に心を奪われたりしてしまいます。

暑すぎる、寒すぎるなどの環境によっても集中力は低下します。

このように、集中力をそがれる要因があると、食事に集中することができず、食事を続けられなくなるのです。

最後まで食事をするための方法とは

ですから、食事に集中し最後まで食事をするためには、集中力をそぐ原因をなくしましょう。

注意が拡散されない状態で食事をしましょう。

窓があり、騒がしい景色、動きが激しい景色、喧騒が聞こえるなどがあるならカーテンをしたり、場所を変える。

テレビやラジオが気になるなら目や耳からの刺激を少なくする。

・周りの人のおしゃべりが気になるなら、認知症の人の食事が終わってから話をする。

テーブルの上にあるものが気になるなら、何もないテーブルで食事をする。

暑すぎる、寒すぎるなどが無いように環境を整える。

これらは決して暗い雰囲気で食事をするということではなく、認知症の人が集中して食事ができる環境を提供しましょうということです。

また、周りに何もない状態であっても、集中力の持続時間には個人差があります。

集中力の持続時間が5分の人もいれば、30分の人もいるでしょう。

できるだけ、この集中力が持続する時間内でできる食事、例えば持続時間が5分なら食事量と食事時間を小分けにするなどといった工夫をして、食事量と食事時間のコントロールをすると、認知症の人にも、介護者にも心と体の負担が少なく、必要な量を食べられるでしょう。

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まとめ

健康な状態であれば、無意識に食事に集中しているので、食事に集中力が必要だとは気づきません。

多くの人は無意識を意識することが少ないので、認知症になって食事が食べられなくなっても、集中力の低下のせいだとは本人も周りも気づきにくいのです。

もし、食事の途中でキョロキョロしたり、ウロウロしたり、食事以外の行動をして食事が進まない、中断されるようなら、食事以外の情報を遮断してみましょう。

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