電話を使えない

「家に電話させて!!!」
患者さんが怒っています。

 

私がいた病棟は
肝臓・胆嚢・膵臓・胃外科でした。

 

時々、胆嚢炎・胆管炎の
高齢の患者さんが入院してきます。

 

緊急手術になるのですが
手術の後、暴れたりします。

炎症が強くて、
全身の状態が悪くなるから、
しょうがないんです。

 

何日かすると、
元の患者さんに戻ります。

 

たいていの人は、暴れた時のことを
全く覚えていません。

 

ある日、
私は夜中から朝までの深夜勤務。
明け方に、暴れ出した Bさん。

 

「家に電話する!」と激怒しています。

 

電話しないとおさまらないので、
病棟内の公衆電話まで
連れて行きました。

 

ところが、電話をかけられない。
電話番号が押せないのです。

 

電話のボタンは押せるけど
意味のない番号を押していました。

 

電話って、とるのは簡単ですが
かけるのは、難しいのです。

認知症の人も同じです。

 

電話をとることができても
かけることがだんだん
できなくなってきます。

 

電話番号を押すことが
できなくなる。

 

数字(電話番号)の持つ意味が
わからなくなってしまうのです。

 

そうして、電話がかけられなくなる。

 

自分で電話がかけられなくなると
行動範囲が狭まってしまいます。

 

電話を待っているだけになってしまうから。

 

 

最近、電話が少ないなと思ったら
ぜひ、周りの人から積極的に電話を
仕掛けましょう。

 

ちなみにBさんは
電話ができないとわかると
急におとなしくなり
元のBさんに戻りました。

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