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70歳からでは認知症予防は遅いのか?認知症予防の考え方

認知症予防をする70歳の女性

70歳の方から、今更認知症予防しても遅いでしょうか?という質問がありました。

認知症を予防したい!でも、今からでも間に合う?そう思っている人もいると思います。

2012年には462万人だった認知症患者数は2025年には675万人、65歳以上の5人に1人が認知症になるといわれています。

テレビや雑誌などのメディアでも、認知症の特集を目にするようになりました。

そんな特集を見ると、認知症を予防したい!

予防して、できるだけ認知症にならずに暮らしたい!

そう思うのも当然だと思います。

しかし実際のところ、認知症の原因となる病気を予防することはできません。

また年をとればとるほど認知症になる可能性は高くなりますが、何歳であっても、誰でも、認知症になる可能性はあります。若ければ30代でも認知症になるのです。

予防したからといって認知症にならないとは言えない、誰もが認知症になる可能性がある時代になってきている今、自分の意思を明確にしておくことはこれからの未来には大いに重要ではないかと思います。

認知症はいつなるのかわからない

認知症は認知症と言う病気ではなく、認知症の原因となる病気があって、認知症という状態になります。

認知症は、「様々な原因によっておこる物忘れなどのいろいろな症状の集まりのこと」で、病名ではなく、状態を示す症候群のことです。

認知症の原因となる病気は70種類ほどあると言われていて、最も多いのがアルツハイマー型認知症です。

この認知症の原因となる病気を予防することはできません

がんを予防できないのと同じです。

そして、認知症はいつ発症するのかはわかりません

例えばアルツハイマー型認知症は脳にタンパク質のゴミが溜まり、それによって脳の神経細胞が死滅して発症するとされていますが、このたんぱく質のゴミが溜まり始めるのは20歳から50歳と所説様々です。

また脳血管性認知症は脳出血や脳梗塞が原因ですが、そうなると数週間~数か月単位で発症する可能性もあるわけです。

ですから今70歳で仮に100歳まで生きるとしても、残りあと30年あるわけですが、その30年のうちに認知症になる可能性はあります。でも、それは5年後かもしれない。10年後かもしれません。でも、来年かもしれません。

認知症を予防するために、生活習慣を見直すことはとてもいいことだと思いますが、認知症予防をしても認知症になる可能性はあるわけです。


これはあなたが今、40歳でも50歳でも60歳でも同じです。

仮に40歳として、あと20年~25年くらいはバリバリ働けますよね。

少なくともそう思っているでしょう。

働いている間は自分は認知症にならないと思っているかもしれませんが、若年性認知症になる可能性もあるわけです。

関連記事:64歳以下の認知症?若年性認知症とは

ですから認知症予防もいいですが、それより大切なのが、認知症になったときどうやって欲しいのかとかどうやって対処するのかっていうのを学んでおいて、自分がどうして欲しいのかを今決める事ではないでしょうか。

認知症予防だけをしていても困ること

認知症になった場合に起こり得ることをあなたは知っていますか?

認知症になったら起こる症状

認知症になると認知機能が低下したり、障害されたりします。

それにより

■記憶障害
・今さっきあったことも忘れる。
・いま何をしようとしていたのか、今何をしていたのか、これから何をするのかを忘れる
など

■見当識障害
・今がいつなのか、どの季節なのか、夜なのか昼なのか、何をする時間なのかなど時間がわからなくなる。
・今いる場所がどこなのか、どうやったら目的地にたどり着けるのかなど場所がわからなくなる
・友達のことや家族のことがわからなくなる
など

関連記事↓
「散歩に行って帰ってこれない」「孫のことがわからない」認知症の症状『見当識障害』とは?

■理解力・判断力の低下
・いままで使っていた道具(例えばスマホや電子レンジなど)が使えなくなる
・お金の管理ができなくなる
・どれを選べば最適なのかがわからなくなる
など

こういった様々な障害が出てきます。

その為、認知症になると、どうやって欲しいのかを自分では表現できなくなります。

人により進行具合は様々ですが、認知症になると今までの生活から、全く思い通りにいかない生活に激変してしまいます。

なので認知症の初期は、頭で思っていても思い通りにいかないことに感情的になってしまったりと、周りとぶつかることも多くなり、人とのトラブルも起こってしまうかもしれません。

このような状況になってしまった時にあなたは、どのように対応して欲しいか?

その意思を伝えることができないのです。

これってすごく悲しいことではありませんか?

本当はこうして欲しいという想いがあってもそれを口にすることができないのです。

昨日まで見ていた、今まで感じてきたものが全て失われるということはとても悲しく、怖いことです。

ですが、これがあなたにも起こり得る可能性があり、誰しもその可能性はあるのです。

自分がどうして欲しいのかを今決めませんか?

じゃあ「いまどうして欲しいのか」とか、「どのように対処するのか」っていうのを認知症を学んで、自分がどうして欲しいのかを決めませんか?

認知症を予防することも大切ですが、自分自身が、認知症になった時に、どのような対応をして欲しいのか?

自分がなった時を予測して、先にその対応策を自分が決めておくほうが、認知症になっても自分の意思が生き続けていることにつながるのではないか?と思っています。

だからこそ、認知症になる前に、認知症の世界を知り、「自分への取扱説明書」を作っておくことが、あなた自身が悲しまずに、自分の意思で生き続けていく道標となるのではないかと考えています。

認知症になってないからこそ、認知症になった時の事を学ぶ必要があると思います。

「自分がなったら」を想定し、

どんな言葉をかけて欲しいのか?

どんな対応をして欲しいのか?

それを言語化できていたら安心できませんか?

家族にそれを伝えておいたら安心ではありませんか?

認知症予防を頑張るだけではなく、自分がなった時のリスクを考えて認知症学ぶことが、これからもっと大切になると思います。

そこで、当協会では、「認知症に備える私のトリセツセミナー」を行っています。

認知症の世界を知って、認知症の知識を学び、自分がなった時の取扱説明書を考えてもらう。

そんなセミナーです。

もし、自分が認知症になったらどうしよう。

そう少しでも考えている方は一度セミナーを受けてみてください。

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