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認知症になりやすい性格・なりにくい性格ってあるの?認知症の正しい情報を選択しませんか?

様々な面を持つ男性

認知症患者数は年々増えており、2025年には65歳以上の5人に1人が認知症になるといわれています。

「もしかしたら、自分も認知症になるかもしれない」

「認知症になったらどうしよう?」

そう思っている方もいるのではないでしょうか?

そんな中、認知症になりやすい〇〇、なりにくい〇〇といった様々な情報が飛び交っています。

あなたも認知症になったらどうしよう?そういう気持ちから、認知症になりやすい性格、なりにくい性格を調べたこともあるかもしれません。

それによって喜んだかもしれませんし、反対に憂鬱になったかもしれません。

しかし、認知症になりにくい性格だからと言って、完全に認知症を予防できるものではありません。(実際私が関わってきた認知症の人の性格は様々でした)

確かに、できるだけ認知症になりたくない!そう思う気持ちはよくわかります。

しかし、このような情報に一喜一憂してストレスや不安を感じたり抱えたりすることの方が、認知機能の低下のスピードを早めてしまう可能性があります。

この記事では、情報に振り回されずに認知症を正しく理解する大切さをお伝えしたいと思います。

認知症になりやすい性格となりにくい性格

認知症になりやすい性格ってあるんですか?

という質問をされたことがあります。

確かに性格が認知機能の状態と関わっているという研究があります。

では、認知症になりやすい性格とはどのような性格なのでしょうか?

まず性格は5つの特性からなります。どの特性も長所・短所を持っています。

これは、ABO式の血液型のようにどこかに分類されるというものではなく、だれもが5つの特性を持っていて、その傾向が高いか低いかがその人らしさを作り出しています。

5つの性格特性
5つの性格特性

参考:ビッグファイブ (心理学) – Wikipedia

傾向特徴
神経症傾向落ち込みやすいなど感情面・情緒面で不安定な傾向ストレス、不安、衝動的
調和性バランスを取り協調的な行動を取る傾向思いやり、優しさ、献身的
誠実性責任感があり勤勉で真面目な傾向自己規律、良心、慎重
経験への開放性知的、美的、文化的に新しい経験に開放的な傾向好奇心、審美眼、アイデア
外向性興味関心が外界に向けられる傾向積極性、社交性、明るさ
特性5因子モデル

引用元:『モチベーショナップの法則』ビッグ・ファイブ(特性5因子モデル)

 

この性格特性の中で、

●認知症の発症リスクが低い(認知症になりにくい)のは「誠実性」が高い人

●認知症やうつ病の発症リスクが高いのは「神経症傾向」が高い人

このような研究結果が複数報告されています。

 

また、「ヘルス・アンド・リタイアメント研究」によると誠実さの中でも、認知症リスクと最も関連したのは「責任感」で、責任感が強い人は認知症発症リスクがおよそ35%低下したという報告があります。

引用元『ダイヤモンド・オンライン』

このような研究結果が出ていますが、もしあなたが実際に性格特性のテストを行って、結果がでたらどうしたらいいのでしょうか。

性格特性がわかった時にやるべきこと

性格特性がわかっても、どうしたらいいのかがわからなければ、不安は解消されないでしょう。

もし、性格特性のテストで神経症傾向が高い場合はどうしたらいいでしょうか?

もし、誠実性が高ければどうでしょうか?安心して何もしなくていいのでしょうか。

その他の性格特性が高い場合はどうしたらいいのでしょうか?

結局どれに転んでも、不安は解消されないかもしれません。

なぜなら、その先にどうしたら、どうなるのかがわからないからです。

私はどの場合も認知症になる可能性はあると思っています。

またどの場合も認知症にならない可能性もあると思っています。

私が関わってきた認知症の人の性格は様々でした。

とても責任感にあふれ、誠実な人も沢山いました。

また逆に、神経症傾向が強くても、認知症になっていない人も沢山知っています。

なぜなら、認知症は原因となる病気があって認知症という状態になるので、認知症の発症や進行を緩やかにすることはできても、病気を完全に予防することはできないからです。

ようは、誰でもどんな性格でも認知症になる可能性があるということです。

もちろん、認知症になりにくい性格に性格を変えるのもいいでしょう。

何らかの出来事をきっかけに、また自分の心がけ次第で性格を変化させることもできるからです。

認知症にならないようにと生活習慣に気を付けるのもいいでしょう。

こういった認知症になりにくい・なりやすい性格の情報と自分の性格特性診断は、自分を知り、人生をより良くするためにはとても有効です。

しかし、これらの情報を知ったからといって、完全に認知症を予防できるわけではありませんし、不安がなくなるわけでもありません。

 

ですから、

「認知症になったらどうしよう?」

こういったネガティブな気持ちがある時、その気持ちを解消する確実な方法は、認知症になりにくい性格にしろ、なりやすい性格にしろ、認知症に対して準備をしておくことです。

認知症になりにくい性格、誠実であっても、認知症にならないという保証はどこにもありません。だったら、その勤勉で真面目な性格を活かして、認知症になる前に準備をしておきましょう。

また、神経症傾向が高くて認知症になりやすくて心配、そう思われるなら、感受性が高く、繊細な気配りができるその性格を活かして、認知症になる前に準備をしておきましょう。

なぜ認知症になりやすい〇〇などの情報に振り回されるのか?

私は現在の医学では認知症は発症する・しないをコントロールできるものではないと思っています。

そもそも今の医学では病気を予防することはできないのです。

認知症になりやすい性格、なりにくい性格の研究結果があるのは事実ですが、あくまでも統計上のことです。

多くの人は、このような研究結果は統計上のことだと理解していると思います。

それなのに、なぜこのような研究結果に振り回されてしまうのでしょうか。

それはやはり、

認知症になったらどうしよう?どうしたらいいのだろうか?

などの認知症を知らないが故のネガティブな気持ちがあるからです。

世の中には様々な情報があふれています。

その中には有益な情報もあれば、害になる情報もあるでしょう。

ネガティブな気持ちに付け入るような情報もあります。

認知症についてはまだまだ未知の部分が多いため、玉石混交の情報があふれてしまうのです。

その中で正しい情報を選択・理解できるスキルが、認知症を正しく理解し、不安や恐怖などのネガティブな気持ちを解消するためにも必要なのです。

認知症はならない方法を探すより備えておくことを考える方がいい

これから先の未来には認知症を予防できるようになるかもしれません。

ですがそれはまだまだ先の未来の話です。

私たちが今できることは、認知症になる・ならないということに振り回されることではなく、認知症に対する正しい知識を得て準備することです。

当協会では、認知症を正しく理解し、自分も周りも困らないための準備をするためのセミナーを行っています。

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