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認知症になって、介護を拒否して負担をかけないために今からやっておきたいこと

介護を拒否する母親

最近、「あれ、あれだよ」なんて言って伝えたい言葉がすぐ出てこない。

このようなことがあると認知症かな?と心配になる

認知症になって、何もわからなくなったらどうしよう?

何もわからなくなるなんていやだ。

何もわからなくなったら自分の好きなことができないかもしれない。

やりたいことができなくなっちゃうのかしら?

それだけじゃなくて、何もわからなくなって、家族に迷惑を掛けたらどうしよう。

このように思っている人は多いのではないでしょうか?

認知症になると、何もわからなくなって、介護を拒否して、周りに迷惑をかける。

そんなイメージがありますが、認知症になる前に備えておくことで、あなたが万が一認知症になっても、介護を拒否して周りに迷惑をかけることなくまた、自分らしい人生を送る方法をお伝えします。

周りはあなたの価値観を知らない!だからケアに活かせない

認知症になって、介護を拒否する場合の多くは、何もわからなくなったからではなく、自分の嫌なこと、好まない事、やりたくないことをされたり、させられたりするからです。

好きなこと、うれしいことをしてもらえれば、拒否することはありません。

ですから、認知症になって、介護を拒否しないためには、あなたの好きなこと、嫌いなこと、ようは価値観を周りに伝える必要があります。

私たちは誰でも、好きなこと・嫌いなことの価値観を持っています。

でもそれを家族や周りにはっきりと伝えることはあまりありません。

「うちの奥さんは、〇〇が好きなんだろうな」なんて、何となく知っているような気になっているだけです。

伝えない限り、誰もあなたの価値観を知らないのです。

ですから、価値観を伝えておく必要がありますが、多くの人は、認知症になる前に準備をしません。

なにかことが起こってから慌てて対応しようとしますが、それでは遅いのです。

認知症になると、自分の認知機能障害に気づくのが難しくなります。

加えて、目の前の不安でいっぱいになり、視野も狭くなります。

認知機能障害により、建設的に考えることが難しくなり、問題解決能力が低下する。

そうすると、自分の価値観を伝えるどころではなくなります。

自分の価値観を伝える前に、認知症が進行してしまい、伝えられなくなるのです。

認知症になっても、自分らしく生きるためには?

認知症になって、自分の好きなことをしてもらう、拒否しないケアを提供してもらうためには、あなたの価値観を先に伝えておく必要があります。

認知症になる前に、自分のトリセツを作り、自分の価値観を書いて準備しておきましょう。

価値観とは意思決定の判断基準となる考え方のことで、平たく言えば、あなたが生きる上で大切にしている思いやこだわりのことをいいます。

価値観を伝えるということは、あなたが認知症になった時、周りの人に良いケアを提供してもらい、あなたらしく生きて、あなたや周りの人の人生を充実させるために重要なことです。

自分のトリセツとして価値観を伝える時には、あなたの大切なもの、好きなこと、嫌いなもの、嫌なこと、して欲しいこと、して欲しくないことを書きます。

以下に価値観を知るための質問をいくつかあげますので、これらを参考に自分の価値観を言葉にしてみましょう。

・貴方はどんな時に幸せを感じますか?
・褒められて一番うれしかったことは何ですか?
・パートナー(配偶者・恋人)に求めるものは何ですか?
・もしも宝くじが当たったら何をしたいですか?
・余命が残り一週間と告げられたら何をしますか?
・あなたは、どんなことをされるのが嫌ですか?
・あなたはどんな人が嫌いですか?
・どうしても許せないと思うようなことは何ですか?

できるだけ、出来事だけじゃなく、なぜ?といった理由も書くようにしましょう。


また、この価値観は、人生の節目で見直すようにしましょう。

経験や環境が変われば、価値観も変わります。

価値観が変わるのは、間違いではありません。

価値観が変わったら、その都度書き直しておきましょう。

前の価値観を消すのではなく、新しい価値観を書き足す形がいいでしょう。

認知症になると、自分の考えや価値観を伝えることが難しくなる

こういった価値観を書いておくことで、将来、ケアを受けることになった時、ケアの判断基準になります。

認知症になると、何もわからなくなるわけではありませんが、自分の考えや価値観を伝えることは難しくなります。

自分の事をうまく表現できなくなります。

何も言わなくても、あなたの好きなことだけをしてくれればいいのですが、超能力でもない限り難しいでしょう。

どんなに仲のいい家族でも、頭の中をのぞくことはできないし、特に大人になって離れて暮らしていれば、あなたの価値観を把握している家族はいないからです。

他人ならなおさらですよね。

あなたの好きなことをしてくれればいいですが、もし、あなたの嫌なことをされたらどうでしょうか。

嫌だと思って、辞めてもらえるよう上手く働きかけることができればいいのですが、認知症になると、言葉や態度でうまく表現できなくなります。

そうすると、介護拒否などといったBPSDと呼ばれる症状として表現されることもあります。

(介護者が知らないとはいえ)あなたにとって嫌なことが続けば、BPSDの症状も強く出るし、認知症の進行が早くなる可能性もあります。

でも、あなたの価値観を先に知らせておくことで、あなたの好きなことをケアに取り入れることができます。

あなたのして欲しいケアを伝えることもできます。

あなたの好きなことをケアに取り入れれば、介護を拒否することもありません。

それどころか、好きなことや嬉しいことをケアに取り入れることで、認知症の進行を遅らせたり、症状を軽くすることができます。

まとめ

介護者があなたの価値観を知っていれば、ケアに対し、なぜ、そのリアクションなのか、そのリアクションの裏にはどういった意味があるのかを読み取りやすくなり、あなたの嫌なことを避け、好きなことを選択しやすくなり、ケアしやすくなります。

あなたも、いいケアを受けられます。

家族も、あなたの事を大切にしているという気持ちを感じることができます。

あなたの事を尊重しているという実感を持つことができますし、あなたも尊重されます。

あなたの価値観を伝え、自分がして欲しいケアを伝え、認知症になる前に準備をしておく。

それにより、あなたが自分らしい人生を送るだけではなく、あなたの事を介護する家族や周りの人の人生もその人らしく送ることになるのです。

 

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