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夜になるとトイレに行けない原因と対処法

夜にトイレに行けない

認知症のZさん
夜中にトイレに起きるそうです。

トイレに起きて
2階の寝室から1階のトイレへ。

1階に行ったはいいけど
場所がわからなくて
うろうろ。

毎日一緒に起きて
ついていかなくちゃ
いけないんです〜。

Zさんの旦那さんが
笑いながら話します。

「仲がいいですね〜」
そう返しました。

夜の家と昼の家の顔は
ちょっと違う。

むかし、父親が
夜明け前の牛乳配達のバイトを
していました。

朝の3時から牛乳を配るのですが
あたりは真っ暗。

3時に父親と一緒に起きて
ついていくのがまた楽しくて。

軽トラックの窓から
見える景色は夜の景色でした。

その夜の景色で覚えてしまうと
明るい昼間は同じ場所でも
全く違う景色に見えたものです。

夜の街と昼の街の顔も
ちょっと違います。

街の風景の認識も変わるんです。

夜中にトイレに行けないZさんにも
同じことが起こっているのです。

昼間は、明るいから
周りがよく見える。
そこが自分の家だとわかる。

ところが、夜になって暗くなると
周りが見えない。
だから、どこにいるのかが
わからなくなる。

これは、認知症になって
場所の見当識がなくなるから
トイレに行けないのではなく、
暗くて場所がわからないから
トイレに行けないのです。

どちらも
「トイレに行けない」という現象は同じでも
頭の中で起こっている原因は
全く違うのです。

原因が違えば
対処方法が違う。

場所の見当識がなくなっていれば
トイレの場所をわかりやすくする
対処方法を。

暗くて場所がわからないなら
明るくして場所がわかる工夫を。

まずはトイレがわからなくなっている
原因を探しましょう。

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