認知症介護歴32年の看護師が送る認知症介護が楽になる無料PDFを今すぐ手に入れる>>

コミュニケーションが難しい

「あれだよ、あれ!」
「あ〜もう!」

認知症のTさんが
怒っています。

 

Tさん、わりと
「あれ」とか「それ」で
表現するので
周りの人は、ちょっとわからない。

 

私のところにきて
「あれだよ、あれ!」というので
「あ〜、あれね」というと
「そうだよ、もう!」
そう言って次の話に移ります。

 

認知症になると
言葉を忘れてしまいます。

言葉を忘れてなくても
表現する事が難しくなったり
するのです。

 

うまく伝えようと思うのに
忘れちゃったり、
表現できなかったり。

 

芸能人の名前が出てこない。
ちょっとした事件を説明できない。

 

あなたもこんな経験をした事が
あるかもしれません。

 

頭の中ではイメージがあるのに
それをあらわす言葉が見つからない。

 

私は最近かなり頻繁に
あります。

 

昔の利用者さんの名前を
思い出せなかったり…

 

「あの人のあれどうなった?」と
全く情報の意味をなさない質問を
してみたり…

思い出そうとすればするほど
思い出せない。

 

言葉が出てこないと
もどかしく感じます。

 

 

認知症の人も同じです。

 

伝えたい気持ちがあるから
「あれ」とか「それ」で伝えようとする。

介護者も理解しようとするから
「あれって何?」
「それって何?」と聞く。

 

聞かれた認知症の人は
うまく伝えられないもどかしさもあり
焦ったり、イライラしたり。
それゆえ、そのうち怒り出したり。

思いもよらぬすれ違いが
起こるわけです。

 

お互いに、真剣にコミュニケーションを
取りたいだけなのにね。

 

場合によってはお茶を濁した方が
いい場合もあります。

 

「あ〜、あれね」と言いながら
相手の考えていることを探る。

 

「あ〜あれね」と言いながら
相手の次の手を待つ。

 

急いで答えを出す必要がなければ
相手が思い出すのを待てばいいです。

 

 

なるべく急いで答えを出したいなら
介護者がヒントを出して
答えを一緒に見つけましょう。

 

その人がこだわっているものを
知っておくのも一つの手ですね。

 

せっかくお互いに真剣に
コミュニケーションを
取ろうとしているのだから
いい方向に向けるといいですね。

タイトルとURLをコピーしました