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若年性認知症と高齢者の認知症の違い

若年性認知症の男性

2009年では、10万人に約48人、推定総数4万人弱といわれている若年性認知症ですが、
若年性認知症とは何なのでしょうか?

このブログでは、若年性認知症の原因や特徴を高齢者の認知症との違いも含めてお伝えいたします。

若年性認知症とは

若年性認知症とは従来から言われてきた40歳から64歳に発症した初老期認知症に、18歳から39歳までに発症した若年期認知症を加えた認知症の総称です。

18歳から64歳までに発症する認知症の事を若年性認知症と言います

若年性認知症という独立した病気があるわけでなく、発症年齢で区分した概念です。
(健康長寿ネットHPより)

若年性認知症の原因

認知症とは、認知症という病気ではなく、原因となる病気があって、生活するうえで支障が出ている状態をいいます。

認知症の原因となる病気は、高齢者の認知症も、若年性認知症も変わりませんが、原因となる病気の割合は違います。

若年性認知症の原因の第1位脳血管性認知症で約40%といわれています。脳梗塞や脳出血などの脳血管疾患により認知症を発症します。

次いでアルツハイマー型認知症、その次は前頭側頭型認知症といわれています。

脳梗塞や脳出血が若年性認知症の原因だとしたら予防することは可能でしょう。
生活習慣病からくる脳梗塞や脳出血は食事や運動、睡眠などの生活習慣を見直すことで発症のリスクは低下します。

また、癌を予防できないのと同じで、アルツハイマー病自体を予防することは難しいですが、アルツハイマー病があっても、脳を活性化することで、認知症の進行を予防することはできると考えられています。

病院受診のタイミング

認知症の初期には確定診断が難しい場合があります。若年性認知症だと、認知症と思わずに疲れや更年期や、仕事のストレスなど思い、病院受診が遅れたり、また、うつなどと思い受診すると、病院によっては、誤った診断のまま、認知症の症状が進行することもあるようです。

だからといって、本人が「病院受診したい」というタイミングで受診しないと、本人は認知機能低下の理由がわからず、不安ですし、タイミングを逃すことで、病院受診自体を拒否するようになる可能性も出てきます。

病院受診をしてくれないという話は高齢者の認知症でもよく聞きますので、本人が受診したいというタイミングを外さないことは大切です。

高齢者の病院受診も難しいかもしれませんが、若年性認知症かも?という方の病院受診も難しい一面を持っています。

認知症というものは「もの忘れ」が先行して伝えられているため、判断能力が落ちたり、実行機能が低下するのが認知症のせいだとは思わない。

だから、なかなか受診できないのではないでしょうか。若ければなおさらです。

仮に知識があっても、認知症に対するネガティブなイメージが先行しているとこれまた受診できません。

だから、「受診しない」のではなく「受診できない」ことも多くあるでしょう。

しかし、治る認知症もありますし、受診して認知症じゃなければ安心もできます。

仮に万が一、認知症だったとしても、何もしなければ進行しますが、早くから対処することで、認知症の進行を遅らせることもできます。

実際、私の知っている若年性認知症の方は、アルツハイマー型認知症と診断されて10年以上経ちますが、生活に工夫をし、脳の活性化を意識することで、今でもiPadなどを使いこなし、講演もこなし、生活しています。

何科を受診すればいいでしょう?

認知症患者さんを受けている科は精神科や神経内科、脳神経外科が多いでしょう。病院によって、認知症患者さんの受け入れには幅があるので、ホームページや電話で確認してみましょう。

また今は「物忘れ外来」という専門外来もありますので、物忘れ外来がある病院もひとつの選択肢です。

私の一番のお勧めは認知症の事をよく知っている、認知症の症例数をたくさん持っている医師がいる病院です。若年性認知症をたくさん診察している病院を探すのも良いでしょう。

また、認知症に関する本やブログを執筆している医師もいますので、共感できる、納得できる医師の病院を受診するのもお勧めです。

認知症の専門医療機関として、認知症疾患医療センターや認知症専門医、認知症サポート医などもあります。

若年性認知症の治療

治療方法は、高齢者の認知症と同じで、薬物療法と非薬物療法があります。

認知症の薬

認知症の薬物療法では、中核症状である認知機能低下の進行を抑える認知機能改善薬が中心に用いられます。
日本で使用できる薬は4剤あり、患者さんの状態に合わせて選択されています。

また周辺症状(BPSD)対策には、症状に応じて漢方薬や向精神薬や非定型向精神薬が用いられます。

非薬物療法

回想法、作業療法、芸術療法、音楽療法などの薬によらない治療方法で、医療機関、福祉施設、介護施設などで実践されています。

脳の活性化をすることで、認知症の進行を遅らせることができると言われています。

脳の活性化をするためには、食事や運動などの生活習慣を整えることと、非薬物療法が効果的ですが、年代により、アプローチの方法が違います。

ですから、非薬物療法を提供するときには、若年性認知症の人を対象としている専門機関が良いでしょう。

高齢者の認知症との違い

若年性認知症の症状自体は高齢者の認知症と同じですが、身体面や心理面、社会活動が年代によって違うので、原因となる病気や症状が同じでも、自分や周囲の人の捉え方や及ぼす影響が違い、それに応じた援助が必要になってきます。

大抵の場合、若い方が力も、体力もありますし、社会的役割も大きく違うでしょう。

また認知症と診断された本人の気持ちも、家族の気持ちも、発症が若いからこそ高齢者と違うものがあるでしょう。

無駄に怖がらせるつもりはありませんが、この違いを知ることでより良い援助ができるようになります。

若年性認知症で使える社会制度

参考 厚労省ホームページ

自立支援医療

認知症で通院治療している場合、医療機関や薬局で支払う医療費の自己負担が1割又は所得に応じた上限額に軽減される場合があります。

お問合せ・申請先
・お住まいの市区町村の障害福祉担当課

傷病手当金

全国健康保険協会又は健康保険組合に加入している場合に支給される場合があります。

お問合せ・申請先
・職場の人事部
・協会けんぽ

手帳

認知症と診断された場合は、初診日から6ヶ月経過すれば精神障害者保健福祉手帳を申請できます。血管性認知症などで一定以上の身体的障害があり、障害が永続すると考えられる場合は身体障害者手帳を申請できます

手帳を申請し、認定されると、企業の障害者枠で働くことができる可能性もあります。

お問合せ・申請先
・お住まいの市区町村の障害福祉担当課

年金

障害年金は病気やけがで仕事を続けることが困難になった人やその家族の生活を支えるための公的年金です。公的年金(国民年金、厚生年金など)の受給資格があり、障害者となった場合は、障害年金が申請できます。

お問合せ・申請先
・お住まいの市区町村の年金相談窓口(国民年金)
・年金事務所・共済組合(厚生年金)

成年後見制度

認知症など判断能力が不十分な人を法律的に保護し、支援する制度です。財産管理や契約等の支援をします。

申し立て窓口
・お住まいの地域の家庭裁判所

また、認知症による財産の凍結を防ぐためには家族信託という選択肢もあります。

介護保険

若年性認知症の初期では介護保険のサービスより、仕事やボランティアで社会とつながっている方が望ましいです。

しかし、認知症が進行した場合は、一人で抱え込まないためにも、介護保険を利用し、本人や介護者の負担を減らすことも考えましょう

介護保険サービスを利用できるのは、基本的には65歳以上ですが、認知症(特定疾病)であれば、40歳以上で介護保険サービスを利用することができます。

関連記事
介護が必要になった時に知っておきたい介護保険の基礎知識

若年性認知症の情報があるサイト・相談できるサイト

●若年性認知症コールセンター
http://y-ninchisyotel.net

●「若年性認知症総合支援センター」と検索すると、それぞれの市区町村のページが出てきます。

まとめ

「若年性認知症」この響きを聞くと、辛い未来が待っているかのように思うかも知れません。若いがゆえに、高齢者の認知症にはない悩みもあるでしょう。大変なこともあるでしょう。

周りの人にわかってもらえないこともあると思います。そんな時、心を閉ざさずに、ぜひ共感してもらえる人や場所で、あなたの気持ちを相談して、また援助の方法を見つけて欲しいと思います。

周りの人は、あなたを助けたいと思っています。その気持ちを上手く表現できない人もいるでしょうし、上手く受け止めてくれる人もいると思います。

大切なのは、自分一人ではないと思えること、そして一筋でもいいので、光を見つけられる程度に心を開いておくことだと思っています。

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