認知症の人への対応力を上げるための考え方とは? | ハッピー介護サポートセンター

認知症の人への対応力を上げるための考え方とは?

認知症対応力

認知症という言葉は浸透していますが、まだまだ認知症の方への対応はなかなか進んでなく、医療従事者の方も手探りだったり、正しい知識の元に認知症の方への対応ができているところは少ないと思います。

当然、認知症患者さんを抱えているご家族も知識不足のため対応が難しいでしょう。

行政を中心に認知症の方への対応などの研修は行われていますが、まだまだ適切な対応までは遠いように感じます。

認知症の方への対応力を上げることはこれから先の高齢化社会にとっては大いに大切なことなのですが、認知症の方への対応は知識を学んだからできることではありません。

まずは、私たちの認知症に対する考え方そのものを違う視点で見ることが重要だと感じています。

その為、日本高齢者アタッチメント協会では知識だけではない認知症への対応力をお伝えしています。

認知症の定義とは?

そもそもですが、認知症の定義をどのように捉えていますか?

 

厚生労働省での定義では、認知症とは、いろいろな原因で脳の細胞が死んでしまったり、働きが悪くなったためにさまざまな障害が起こり、生活するうえで支障が出ている状態(およそ6ヶ月以上継続)と言われています。

参考:厚労省『みんなのメンタルヘルス』

 

認知症を引き起こす病気のうち、もっとも多いのは、脳の神経細胞がゆっくりと死んでいく「変性疾患」と呼ばれる病気です。アルツハイマー病(アルツハイマー型認知症)、レビー小体病(レビー小体型認知症)、ピック病(前頭側頭型認知症)などが主に改善し難い認知症だと言われています。

認知症の中には外科的処置によって改善する可能性があるものもあります。

このような定義があるのですが最近では認知症も商業的になっているケースもあり、必ず改善できる!といって食品などを売っている人もいるので正しい知識は必要ではあります。

ただし、知識は最低限必要ですが、それだけでは認知症の人への対応は難しいでしょう。

なぜ、座学の知識だけでは認知症の人への対応はできないのか?

日本高齢者アタッチメント協会のセミナーでも、座学の知識の習得はもちろんあるのですが、それだけでは実践はできません。

認知症は頭で理解できたとしても現場では想定できないことが多いからです。

実際に認知症の患者さんに対応している医療従事者の皆さんはもちろん、家族に認知症の方がいる場合もそうでしょう。

その理由は、「感情が邪魔をし、人は感情で行動してしまう」からです。

よく受けるのは「認知症になった母が、孫である自分の息子のことをわからなくなってしまいました。どう対応したらいいですか?」という相談です。

もちろん、反論し、間違いを訂正し、真実をわからすように説得することはNGですが、よくある対応では、その場を離れる、違う話をするなど、認知症の方を刺激しない対応を求められることが多いと思います。

しかし、その背景には、「忘れてしまった」というショックからの対応になってしまっています。

自分の息子である孫のことを忘れられてしまって悲しい、寂しいという感情はあるのですが、それは、「息子のことを忘れられて悲しい」という自分の感情でしかありません。

その感情に対して、認知症の方への対応を求めるのは自分の思い通りの母に戻って欲しいという期待になってしまいます。

もし、このような相談に対して回答するのであれば、「孫の紹介を母にすればいい」だけです。

この自分の感情を受け止めて、家族が、お母さんが認知症だという「事実」を受け止めること。

先に必要なことはこのような考え方ではないかと思います。

認知症の人への対応力を上げるための考え方とは?

認知症の人への対応力を上げるためには、認知症のことを「座学で」理解するだけでは足りません。

それでは、実際の現場では対応できないからです。

では、どうすればいいのか?

それは、認知症になった方の世界を知ることです。

その上で、自分はどのように扱って欲しいのか?

どんな言葉を投げかけて欲しいのか?

その気持ちを知ることです。

認知症の人は、自分の意思も経験もあります。

そのことを理解し、自分の感情を優先させるのではなく、認知症の人の話に耳を傾け、何を伝えたいのかを的確に理解しようとする姿勢がもっとも大切だと思います。

不安の中にずっといると人は攻撃的にもなるでしょうし、パニックにもなるでしょう。

認知症の人にとっては、今までの自分と何かが違う、おかしいという感覚の中にずっといます。

それを上手に表現もできないのでしょう。

小さな子供が自分の意思を表現できずに泣き喚いたり、癇癪を起こすことと同じようなことです。

感情で判断するのではなく、客観的に事実と向き合い、話を聞くこと。

これが認知症の人への対応では一番大切なことではないか?と思います。

その考え方を知るためには、先ほども述べたようにまずは自分自身がその世界を体験することです。

日本高齢者アタッチメント協会では、認知症の方の世界を体験できるVRを使ったセミナーを行政、医療関係、企業などにも行っています。

正しい知識と考え方と実践方法を学べるセミナーです。

ご興味がある方はお気軽にお問合せください。

認知症VR体験セミナー・研修

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認知症高齢者に優しい地域づくりを目指して

認知症の人の日常を疑似体験する
認知症セミナー&認知症VR体験

認知症VR体験研修プログラム(リアル/オンライン)

1.はじめに
目的の共有

2.認知症や認知症ケアを学ぶステップ
認知症を理解する為の段階について学びます。

3.認知症の人が体験している世界を理解
ワークの入った講義や、VR視聴を通して、認知症の人の立場から見た日常生活をより身近に感じていただきます。
認知症の人の体験を通して、どのようにコミュニケーションをとればいいのかを学ぶことができます。

4.認知症の人との適切なコミュニケーションの基本
認知症の人とのコミュニケーションの基本やその理由、また、自分の介護の在り方について考えます。

コミュニケーションを手段として、良い関係性を作るための方法を考えます。

5.まとめ
ペアワークやシェアなどで、セミナー内容を振り返りアウトプットすることで、学びをより一層深めます。

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