お財布どこに置いたっけ?
あれ?診察券どこにしまった?
この前買ってきたアレ、どこに置いたかしら。
最近物忘れがひどくなってきて、いつも何かを探しているような気がする。
これって認知症かしら?
認知症になって、財布がなくなった、大切なものがなくなったって騒ぐようになったらどうしよう。
それだけじゃなく、ものをとられたって言い出したらどうしよう?
勘違いして、一人で騒いで、あなた盗ったでしょなんて誰かを疑い始めたらどうしよう。
家族や周りに迷惑が掛かるんじゃないかしら。
そうなったらやだな。家族に嫌がられちゃうよね。
認知症になると、自分で片づけたのになくなった、誰かに盗られたって言い出す、「モノとられ妄想」がでるなんて話を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。
健常であれば、財布などが見当たらないとき、自分でどこかに片づけたのだろうと思いますが、認知症になり内部認識と外界認識が変化すると、自分はきちんと片づけたはずなのに、そこにない=誰かに盗られたと考えてしまうことがあり、それがモノとられ妄想につながります。
もし、自分が認知症になって、モノとられ妄想がでたらどうしよう。
認知症になって、周りに迷惑をかけたくない、嫌われたくない。
そう思う人もいるのではないでしょうか。
このブログでは、万が一あなたが認知症になってモノとられ妄想がでてもあなたも周りも症状に振り回されることなく、周りに迷惑をかけない方法をお伝えします。
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自分が持つ不安や執着を知り、解消する
もしあなたが、認知症になって、モノとられ妄想がでて、周りに迷惑を掛けたらどうしよう?
そう思うのなら、まずはなくなったら困るもの、大切なモノを自分のトリセツとして、書き出しておきましょう。
子供のころから、いままで、無くしてしまって困ったもの、辛かったもの、なくしたら困るもの、不安なこと、形のあるもの、形のないもの。
さまざまな角度から思い出して書き出してみましょう。
なにか執着しているもの・ことがあれば、それも書き出しておきましょう。
そして書き出したら、自分の中の不安や執着を解消しておきましょう。
あなたの今までの人生を振り返ってみて、不安や執着を書き出し、それを解消しておきましょう。
不安や執着を解消することで、モノとられ妄想は防げる
認知症になると、モノとられ妄想が出る人がいますが、どんな人でも、その症状がでるわけではありません。
多くの場合、モノとられ妄想の原因は、執着や不安からきています。
いまなくしたら困るものから、過去になくして困ったもの、なくなったらどうしようと不安に思っているもの、また昔執着していたこと、いま執着していることなどが、モノとられ妄想の原因となります。
どうでもいいと思っているもの、極端な例で言えば、その辺にある鉛筆などのなくなってもなんとも思わないものに対してモノとられ妄想はでません。
なくなったら困るから、「盗られた!どうしよう!」と騒ぎになるのです。
「なくなったらどうしよう」そう思って、しまい込む。
→そうすると(しまった所を忘れてしまうので)自分で見つけられなくなる。
→ないってことは、誰かに盗られた、と考えてしまいます。
これは形のあるものだけではありません。
他にも、
『配偶者がいなくなる=お金がなくなる』と考えていれば、配偶者がいなくなる不安とお金の不安がいりまじり、配偶者が亡くなったりすると、お金の不安が強くなり泥棒に狙われたらどうしよう、→泥棒がお金を盗ったなどと言うこともあります。
ですから、認知症になる前にできるだけ自分の中にある不安や執着を手放す必要があるのです。
しかしそうは言っても、なかなか不安や執着を手放すのは難しいですよね。
なので、自分のトリセツに書いておいて、周りと共有するのです。
なくなると困るもの、不安に思っている事、執着していること、それがモノとられ妄想につながる可能性を周りが知らないとどうでしょうか?
「たかが小さな根付一つで大騒ぎして」
「お金なんて盗ってないよ」
「人を泥棒扱いするなんて失礼だな」
そう言われるかもしれません。
疑われるのが嫌で、あなたの周りから離れていってしまうかもしれません。
でも、あなたに不安や執着があることがわかっていて、そのせいでモノとられ妄想があることがわかれば、症状に納得することができます。
(もちろん犯人にされたら気分は悪いでしょうが、まったく知らないで犯人にされるよりいいでしょう)
あなたの大切なモノや執着していることがわかれば、納得することができますし、適切なケアにつなげることができます。
モノとられ妄想で自分も周りも不幸にならないために
認知症になると、今のあなたでは考えられないような意図しない行動をすることがあります。
もちろんそれは認知症の症状なのですが、それを自分や周りが知っていないと、自分も周りも不幸になってしまいます。
ものとられ妄想も、認知症の症状であって、あなたの人格ではないとわかれば、あなたも、周りも、
症状に振り回されることなく、適切なケアにつなげることができるのです。
多くの人は、認知症になってから、認知症のことを考えればいいやと思っています。
しかし、認知症になったら自分の障害(症状)を自覚することができません。
自分の大事なものをなくすと困るから隠してしまい、見つけられなくなったとは考えられなくなるのです。
そうなる前に、自分のトリセツを作り、認知症に備えることで、自分の想いや人生の軌跡を家族や友人に伝えておきましょう。
自分の不安に思っていること、執着など向き合うのは難しいかもしれませんが、それをやっておくことで、その先の人生が大きく変わる可能性があるのです。
トリセツで、自分の人生を整理・表現し、家族や周囲の人に伝えることで、もし万が一、認知症になってモノとられ妄想が出たとしても、自分や周り人の人生を守ることになります。
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