日本は超高齢化社会となり、認知症患者数が増加しています。
認知症は、発症した本人のみならず、 家族や職場、経済・社会に多大な負担を生じさせます。
しかしながら、認知症を治す治療法は現時点で存在せず、生活習慣の改善が予防策として言われていますが、その有効性は未知数で、即効性にも欠けるのが現実です。
そのような背景から、認知症の人を企業や社会が受け入れる対策の重要性が増してきています。
ですが、多くの企業は、自分ごとではなく他人事と感じているので、認知症へ備える必要性を感じているところは少なく感じます。
もし、あなたの会社で認知症の従業員がいたらどのように接していきますか?
もし、社長が認知症になったらどのように対応しますか?
もし職員の家族が認知症で、介護が必要になり優秀な社員の介護離職となったらどうしますか?
多くの企業は、認知症への対策を遠い未来のことと考えていることでしょう。
しかし、現実には、すでに認知症患者の数は拡大し続けています。
そこで、この記事をお読みの企業様が、認知症の人への対策を考えられるように、「認知症社会に備えるために企業が今からできること」をお伝えしていきたいと思います。
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もし、従業員に認知症の疑いが生じたら
障害者職業総合センターの調査によれば、『企業における認知症の疑いのある対象者がいた場合、産業医への相談や申し出は「上司から」が最も多く 31 人(52.5%)、次いで「家族から」が 11 人(18.6 %)「本人から」という回答は 7 人(11.9%)であった。』という調査結果があります。
認知症社会に備える企業とビジネス – 旭リサーチセンター
本人は「認知症である」との自覚がないケースがほとんどで、なかなか配置換えや、休職へ促すにも難しさがあります。
また、配置換えを考えたとしても、認知症の人を受け入れられる部署がなかなか存在しないという問題がります。
認知症の従業員を受け入れて一緒に仕事をしていくには、職場の理解や、認知症に対する教育も必要になってきますが職場の理解や教育が行われていない企業があまりにも多いのが現状ではないでしょうか。
認知症は進行していきます。
そして回復の見込みは期待できないものですが、企業はすぐに退職させることはできないので、従業員が認知症になった時の為に、職場の従業員へ認知症の理解、そして、コミュニケーションなどの教育を行っておく必要があります。
あなたの会社では、従業員が認知症になった時の為の対策は何か行っていますか?
対策を取っておかなければいざというときに対処ができません。
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職場で認知症の疑いがある人への認知症の接し方や会社でできる対策とは?
認知症のお客様による被害や認知症の人との契約トラブル
企業にとっての認知症の問題は従業員が認知症になってしまうことだけではなく、お客様や取引先に認知症の人がいてトラブルになる可能性もあります。
認知症者とのトラブルでこのような事例があります。
”認知症の人が線路内に立ち入り、列車事故を起こした結果、鉄道会社が、 認知症の人の保護者を相手に損害賠償を起こした事件では、最高裁は、無能力者である認知症の本人だけでなく、保護者においても、必ずしも損害賠償の責はないとする判決を下した。”
これは企業は賠償請求ができないということになります。
以前記事にしたものでは、認知症者へ契約、販売してしまって業績が悪化してしまうという事例もあります。
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認知症への正しい理解することが会社の業績にプラスになる理由
つまり、一般企業においても契約の相手が高齢者である場合のマニュアルの整備や従業員の教育などの対策を行う必要があるのです。
認知症者を疑う高齢者に対してあなたの会社では、マニュアルや教育などは行っていますか?
今後、認知症高齢者との取引の可能性が増すにつれ、企業側に対策が必要になります。
優秀な社員が親の認知症を介護する為に離職してしまう介護離職への対策
今後さらに増えるであろうことは介護離職への対策です。
総務省統計局の「平成 29 年就業構造基本調査」によると、16 年 10 月から 17 年 9 月 の 1 年間における介護離職者は、約 9.9 万人であった。また、約 346 万人(男性約 151 万人、女性約 195 万人)が家族を介護しながら働いているという調査結果があります。
11.仕事と介護の両立をめぐる状況 – 内閣府
介護を行っている 40~50代の 男性の有業率は、約 87%となっています。
この働き盛り世代は、企業において重要な地位についていることも多く、また多くのスキルを有していることから、この離職防止対策は、企業にとっても喫緊の課題ではないでしょうか?
介護離職を防止するためには、介護を行っている従業員の負担を減らすこと が重要となっていますが、企業側がまだまだ認知症への理解が乏しいことで離職は今後も増えるでしょう。
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なぜ、認知症VR体験セミナーが必要なのか?認知症を理解することが企業の離職防止やメンタルヘルス対策にもつながる理由
企業が認知症社会への対策として今できることは認知症への理解と社員の教育です
ここまで読んでいただきおわかりいただけたと思いますが、多くの企業は認知症への対策を講じていないことが非常に多いです。
そのことによって、これから先を考えていくと、認知症の対策を取らないということは企業にとって大きな損益とつながっていくでしょう。
しかし、認知症は実感がない限り理解や共感はできません。
ましてや、教育するといっても何をすれば良いのかわからないと思います。
認知症の対策は、まずは認知症の世界を体験し、正しいコミュニケーションを学ぶことからだと私たちは考えています。
認知症者の世界を知ることで、どのように対処すれば良いかがわかるようになります。
まずは認知症VR体験セミナーで認知症とは何か?を学び、これからの超高齢化社会への企業のあり方を考えていくきっかけを作っていきませんか?
未来を見据える企業様のセミナー体験をお待ちしています。
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認知症高齢者に優しい地域づくりを目指して
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1.はじめに
目的の共有
2.認知症や認知症ケアを学ぶステップ
認知症を理解する為の段階について学びます。
3.認知症の人が体験している世界を理解
ワークの入った講義や、VR視聴を通して、認知症の人の立場から見た日常生活をより身近に感じていただきます。
認知症の人の体験を通して、どのようにコミュニケーションをとればいいのかを学ぶことができます。
4.認知症の人との適切なコミュニケーションの基本
認知症の人とのコミュニケーションの基本やその理由、また、自分の介護の在り方について考えます。
コミュニケーションを手段として、良い関係性を作るための方法を考えます。
5.まとめ
ペアワークやシェアなどで、セミナー内容を振り返りアウトプットすることで、学びをより一層深めます。
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