もしも認知症になったらどんな症状?多くの人が知らない「自分が体験する症状」

認知症の症状
自覚症状

最近、単語が思い出せなくて
「あれ」とか「それ」が多くなってきた。

テレビに出てくる俳優の名前が
喉元まで出かかっているのに、思い出せない。

大好きだった歌手の
あの歌の題名が思い出せない

あ~、最近物忘れがひどくなってきた。

 

このようなこと何度も続き、
私認知症かしら?
認知症だったらどうしよう?
認知症になったらどうしよう?

このように悩んでいる方も多いと思います。

誰でも病気にはなりたくないですよね。

特に、認知症に対して不安や恐怖などの
ネガティブな感情を持っている人は
多いように感じます。

 

なぜ、認知症に対し
ネガティブな感情を持つのかというと、
認知症になるとどうなるのか、
よくわからないから
という理由があげられます。

 

この記事では、多くの人が知らないけど、
認知症に対する不安をなくすために重要な
「認知症になると体験する 症状 」
についてお伝えします。

本やネットなどの認知症の症状は間違い?!

認知症になると、

●手づかみで食事する
●スーパーの中をずっとうろうろする
●トイレがわからない
●お風呂に一人で入れなくなる

こんな 症状 がでる!

という本やネットの情報を見たり、
聞いたことがあると思います。

しかし、こういった情報の多くは、
周りの人からみた症状です。

認知症になった本人が
症状をどのように体験するのか

あまり書かれていません。

実は、それが
認知症に対するネガティブな感情の
原因なのです。

 

自分がどんな体験をするのかわからないから
怖いとか不安とかの感情を持つ
のです。

どうなるのかわからないから、
どうしていいのか(対処法)わからなくて
怖いのです。

 

例えば、肺炎になったとしましょう。
「肺炎になると、呼吸が早くなります」
こういった情報(周りの人から見た症状)を
手に入れても、なぜそうなるのか、
呼吸が早くなるとどうなるのか
それがわからないと不安ですよね。

でも、「息が苦しくなる」という
自分が体験することがわかっていれば
どうでしょうか?

息が苦しくなる前に、
酸素ボンベを準備したり、
少しでも苦しくないような
体の使い方や対処法を勉強しておけば、
症状への不安をなくすことができます。

また、実際息が苦しくなっても、
予めわかっていたことなので
慌てずに対処することができるでしょう。

もし、息が苦しくならなければ、
「ラッキー」と思うでしょう。

しかし、肺炎になって何か症状は出るらしい
そう思っていても、
その症状が息苦しさだとわからなければ、
何も準備できないので
「どうなるんだろう?」
といった不安も大きいですし、
実際息が苦しくなったら、
どう対処していいのかわからずに
慌ててしまいます。

 

認知症の場合もこれと同じで、
自分が体験する症状がわかっていれば、
予め準備することで、
不安や恐怖などのネガティブな感情を
なくすことができます。

 

では、認知症になると
どのような症状を体験するのでしょうか?

 

認知症の人が体験する症状とは?

認知症になると、
いままで無意識で行っていたことが、
意識しないとできなくなります

何も考えずにできていたことが、
いちいち考えないとできなくなります。

認知症になると、認知機能が低下します。

認知機能とは、記憶や判断、理解などです。

 

私たちは、視覚や聴覚など
五感から脳に情報が入ってくると、
それを記憶から判断・理解して行動します。

情報の入力

(記憶から)判断・理解

行動

このプロセスを
朝起きてから、夜寝るまで
休みなく繰り返しています。

これはほとんどが無意識で行っているので、
気づかないかもしれませんが、
どんな小さな行動も、
必ずこのプロセスを通ります。

ところが認知症になると、
情報を記憶から引き出したり、
判断・理解することが難しくなります。

 

例えば、
あなたはご飯を食べる時に
無意識に箸を持って
ご飯を食べることができます。

ところが認知症になると、
目の前にある2本の棒(箸)は
何だっけ?
何をするもの?
どうやって使うんだっけ?
と考えなくてはいけなくなります。

 

例えば、
何度も買い物に行っているスーパー。
あなたは豆腐売り場やお肉売り場を
いちいち探さなくても行けますが、
認知症になると毎回、
豆腐売り場やお肉売り場を
探さなくてはいけなくなります。

いままで無意識で行っていたことが、
意識しないとできなくなる。

何も考えずにできていたことが、
いちいち考えないとできなくなる。

このような認識の変化
認知症の人が体験する症状です。

 

認識の変化が与える日常生活への支障

このように、
いままで何も考えずにできていたことが、
いちいち考えないとできなくなり、
認知症の進行とともに段階を経て、
考えても正しく認識できなくなります。

 

自覚している、していないにかかわらず、

身の回りのことならなんでもできる

こういった状態から

・なんだかよくわからないけど、
いろいろなことがうまくいかない。

・いままで問題なくできていたことが
スムーズにできない。

・(いちいち考えないといけないから)
なんだか疲れる

・なにかがおかしいけど、
何がおかしいのかわからない

このような状態になり



・ぱっとみてもそれがなんだかわからない。

・目の前にある道具を
どうやって使っていいのかわからない。

・はいどうぞと言われても、
どうしていいのかわからない。

などの状態になります。

正しく認識ができないので、
道具などを正しく使えなかったり、
行為の手順がわからなくなり、

日常生活を送ることが
だんだん難しくなってきて、
介護が必要になるのです。

 

まとめ

日常生活を送るためには、
介護が必要になってきますが、
介護が大変と言われる理由の一つとして
認知症の人がなぜその行動をとるのかが
わからない、ということがあげられます。

ですから、まずは段階を経て
認識が変化したり、認識できなくなること。

そして認識ができなくなることにより、
日常生活が難しくなることを
自分や周りが理解しましょう。

そして、わからなくなってしまう認識を
補うような声掛けをしてもらって、
日常生活を手伝ってもらうようにしましょう。

 

例えば道具の使い方がわからなかったら、
使い方を説明してもらう。

 例えば、考えてもわからないようなら、
答えを教えてもらう。

 

こうした
認知症になるとどうなるのか、
なった時にどうやって欲しいのかを、
自分のトリセツとして
まとめておくのもいいでしょう。

 

このように、認知症になった時に起こる
自分の変化を知り、予め準備しておく
ことで、
認知症になった後の不安をなくすことができ、
万が一認知症になっても、
あなたも、周りも笑顔で過ごすことが
できるようになります。

 

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